近年、「できるだけ家族に負担をかけたくない」「大がかりな葬儀は望まない」という理由から、直葬(ちょくそう)を検討する方が増えています。
直葬とは、お通夜や告別式を行わず、ご逝去後に故人様を安置し、必要な期間を経て火葬する、シンプルなお見送りの方法です。「火葬式」と呼ばれることもあります。
ただし、直葬は単に費用を安くするための葬儀ではありません。家族構成や人間関係、価値観が変化するなかで、故人様とご家族に合った葬儀を選びたいという考えから選ばれるケースも増えています。
今回は、直葬の流れや費用、メリット・注意点について、最近の社会情勢も交えながらご紹介します。
なぜ今、直葬を選ぶ人が増えているのか
日本では高齢化が進み、年間の死亡数も高い水準で推移しています。厚生労働省の2025年人口動態統計では、死亡数が出生数を大きく上回る状況が続いています。今後、お葬式を経験するご家庭はさらに増えていくと考えられます。
一方で、家族や世帯のかたちも大きく変化しています。総務省の資料では、単独世帯が一般世帯の約4割を占めており、夫婦のみの世帯や、一人暮らしの高齢者も珍しくなくなりました。
こうした社会の変化により、従来のように多くの親族や地域の方を招いて葬儀を行うことが難しいケースも増えています。
また、物価上昇や生活費の負担が続くなかで、葬儀についても「必要なものを見極めたい」「無理のない範囲で送りたい」と考える方が多くなっています。家計調査でも、高齢者世帯を含む各世帯の収支や生活負担が継続的に調査されており、葬儀費用を現実的に考えることは、決して特別なことではありません。
こうした背景から、直葬は次のような方に選ばれています。
- 故人様が生前に簡素な葬儀を希望していた
- 参列する親族が少ない
- 高齢のご家族に負担をかけたくない
- 遠方からの参列が難しい
- 葬儀費用を抑えたい
- 宗教儀礼を行わない、または最小限にしたい
大切なのは、直葬が「簡単に済ませる葬儀」ではなく、今の家族の事情や故人様の希望に合わせた選択肢の一つだということです。
直葬とは?一般的な流れ
直葬では、通常のお葬式のようなお通夜や告別式を行いません。
一般的には、次のような流れで進みます。
1.ご逝去・葬儀社への連絡
病院や施設、ご自宅などで亡くなられたあと、葬儀社へ連絡します。
病院では長時間ご安置できないことが多いため、葬儀社の安置施設やご自宅へ搬送する必要があります。
2.故人様のご搬送・ご安置
故人様を寝台車で搬送し、火葬の日まで安置します。
法律上、原則として死亡後24時間を経過しなければ火葬できないため、直葬であっても、すぐに火葬できるわけではありません。
3.葬儀内容と火葬日時の打ち合わせ
死亡届や火葬許可の手続き、火葬場の予約、棺や骨箱などについて打ち合わせを行います。
誰が立ち会うのか、お花や読経を希望するのかなども、この段階で確認します。
4.納棺
故人様を棺へお納めします。
プランによっては、ご家族が立ち会ってお花や思い出の品を納めることもできます。ただし、火葬できない品もあるため、事前の確認が必要です。
5.出棺・火葬
火葬場へ移動し、故人様と最後のお別れをします。
火葬後は、ご家族でご遺骨を骨箱へ納めます。

直葬には、どこまで含まれる?
「直葬○万円」と表示されていても、含まれる内容は葬儀社によって異なります。
一般的に必要になるものには、次のような項目があります。
- 病院や施設からの搬送料
- ご安置にかかる費用
- ドライアイス
- 棺
- 骨箱
- 火葬場までの霊柩車
- 死亡届や火葬許可に関する手続き
- 火葬場の使用料
- スタッフの立ち会い
- 夜間・早朝の搬送料金
- 安置日数が延びた場合の追加料金
広告に記載された金額だけで判断せず、最終的にいくらかかるのか、追加料金が発生する条件は何かを確認することが大切です。
特に火葬場が混み合っている時期は、火葬まで数日待つ場合があります。その際、安置料やドライアイス代が追加になることもあります。
直葬のメリット
費用を抑えやすい
通夜や告別式を行わないため、式場使用料や祭壇、会葬返礼品、飲食費などを抑えやすくなります。
ただし、参列者から香典を受け取らない場合は、葬儀費用の全額を遺族が負担することになります。家族葬と比較するときは、支払額だけでなく香典収入も含めて考える必要があります。
ご家族の身体的な負担が少ない
短い期間に通夜や告別式を行う葬儀では、ご遺族に大きな負担がかかります。
直葬では、参列者への対応や挨拶、飲食の準備などが少ないため、高齢のご家族や体調に不安のある方にとって負担を軽減しやすい方法です。
少人数で静かに見送れる
多くの方を招かず、ごく身近なご家族だけでお見送りできます。
周囲に気を遣うことなく、静かに故人様と向き合いたい方に適しています。
直葬を選ぶ前に知っておきたい注意点
直葬にはメリットがある一方で、選ぶ前に確認しておきたいこともあります。
お別れの時間が短くなりやすい
直葬では葬儀式を行わないため、故人様とゆっくり過ごす時間が限られる場合があります。
火葬を終えたあとに「もう少しお別れの時間を取ればよかった」と感じる方もいらっしゃいます。
費用だけで決めるのではなく、ご家族がどのようなお別れを望んでいるかを話し合うことが大切です。
親族から理解を得られない場合がある
親族の中には、「通夜も告別式も行わないのは寂しい」「きちんとお経をあげてほしい」と考える方もいます。
直葬を選ぶ場合は、可能であれば事前に親族へ説明し、理解を得ておくとトラブルを防ぎやすくなります。
菩提寺がある場合は事前相談が必要
お付き合いのあるお寺や、納骨予定のお墓が寺院墓地にある場合は、直葬を決める前に菩提寺へ相談しましょう。
一般的に、菩提寺がある場合は、葬儀や戒名、読経、納骨について、事前に相談が必要です。
「葬儀は行わないが、火葬場で読経してもらいたい」などの希望の場合も、必ず菩提寺に相談することをおすすめします。
亡くなってから初めて検討すると判断が難しい
ご逝去直後は、悲しみや動揺の中で短時間に多くのことを決めなければなりません。
「最も安いと思って選んだが、追加費用がかかった」
「火葬だけでよいと思ったが、家族の希望がまとまらなかった」
そのような事態を防ぐには、元気なうちの事前相談が有効です。
直葬と家族葬、どちらを選べばよい?
直葬と家族葬のどちらが正しい、ということはありません。
直葬が向いているケース
- 通夜や告別式を希望しない
- 参列者がごく少人数
- 費用や身体的負担をできるだけ抑えたい
- 故人様本人が直葬を希望していた
- 火葬を中心とした簡素なお別れを希望している
家族葬が向いているケース
- 家族や親族でゆっくりお別れしたい
- お寺による読経や宗教儀礼を大切にしたい
- 故人様の友人や知人にも参列してもらいたい
- 写真やお花を飾り、故人様らしい式にしたい
- 火葬だけでは後悔が残りそう
迷った場合は、直葬だけでなく、小規模な家族葬や一日葬も含めて比較することをおすすめします。
長岡市で直葬をお考えの方へ

家族葬トーアでは、長岡市で直葬を検討されている方のご相談を承っています。
直葬の内容や費用だけでなく、
「具体的に直葬の流れと金額を知りたい」
「自宅に安置できない場合はどうするのか」
「直葬と家族葬では、実際にどのくらい違うのか」
といった疑問にも、状況に合わせて分かりやすくご説明します。
家族葬トーアの直葬プランは、内容の異なる複数のプランをご用意しています。
なお、火葬料金や安置日数、搬送距離、搬送時間帯などによって、必要な費用が変わる場合があります。最初から総額が分かるよう、事前に内容を確認することが大切です。
直葬も「故人様らしいお別れ」にできます
直葬は、何もしない葬儀ではありません。
棺にお花を納めたり、思い出の品を添えたり、火葬前に家族でお別れの時間を持ったりすることで、シンプルながらも心のこもったお見送りができます。
大切なのは、葬儀の規模ではなく、故人様とご家族が納得できるかどうかです。
「直葬で本当によいのだろうか」
「家族葬との違いを詳しく知りたい」
「費用を含めて事前に整理しておきたい」
そのようなときは、どうぞ家族葬トーアへご相談ください。
ご家族の事情やご希望を伺いながら、直葬、家族葬、火葬場での読経など、無理のないお見送りの方法を一緒に考えます。


